『未来にはばたく子どもたちに、いま、伝えたいこと。
古田貴之先生特別講演会+高専進学者座談会』
古田貴之先生が芦屋と逆瀬川に来られて、ロボプロに進級・入会を考えている人、ロボプロに在籍している人に向けて講演をされました。(兵庫県を中心に多数のロボット教室を開講している「NPO法人 子ども未来教育ネットワーク」が主催)
学びラボ ロボット教室からは宇野君、中嶋君の2名と一緒に参加しました。
宇野君からレポートが届きました。皆さんにも読んでいただきましょう(了解を得ています)。
宇野君のレポートです。
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古田先生の講演を聞いて
まずこの講演を聞いて思ったことは、古田先生の話が聞いていておもしろいなと思いました。原稿なども用意せずにアドリブで話して、周りの人の雰囲気を温かくして話を進めていくというところが先生のすごいことの1つだなと思いました。
先生が自分が作ったロボットを紹介するときにみんなが「すごいな~」とか言っていたときに先生が「こんなもの簡単につくれるよ。」と言ったときに、先生がすごい世界にいるからそんなことを言えるようになるんだなと思いました。僕もそういう世界を見てみたいなと思いました。
高専生の話では、どういうことがあって高専に行きたくなったのかっていう話を聞きました。僕も高専には興味があったので、いいことが聞けるかなと思いました。その人たちはロボット教室の先生にすすめられて入ったと言っていました。ロボット教室の先生がすすめるくらいだから、将来的にも有利なのかなと思いました。確かに「高等専門学校」というくらいだから、公立(高校)では学べないことも教えてくれるのかなと思いました。でも、公立でも学べることも大切にしていきたいなと思ったりして、いろいろ考えさせられました。
僕には好きなことが3つあります。1つは城、1つはミニ四駆、1つはロボットです。でもその中で一番好きなロボットに関する職業に興味があります。でも城を歩くことも好きなので城めぐりもこれからもしたいです。ミニ四駆も好きなので改造もしていきたいと思います。こんな感じに僕はやりたいことがいっぱいあります。こういうやりたいことをたくさんやっていってその中から僕がしたいっていう1つができたら、その1つのことに関する職業についていきたいなと思います。好きなことをしてお金をもらえて人生最高だなと思いました。僕はオリジナルでやっていくのが好きだなっていうのも気づけました。
若狭先生、講演に連れていってくれてありがとうございました。サインは(古田)先生にもらっておいたほうがよかったかな・・・(笑)。(一緒に行った3人で食べた昼食の)カレーはかれーと思ったけれどおいしかったです。この貴重な体験をさせてくださってありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
宇野貴哉
(注:一部補足したが、宇野君の原稿をそのまま掲載)
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ありがとうございました。
私たち3名は、一番前の列に座っていました。
宇野君は舞台上に呼ばれて、個人的な話を質問され答えていました。古田先生のすぐ近くにも行けて、手も触れました。
素敵な体験をしたことが伝わってきます。
宇野君のレポートで大切なのは、「具体的に何かを知った・教えてもらった」ことではなく、
「自分はどんな人なんだろうか?」と考えはじめ、
「すぐに適当な答えを出さないで、これから考えていきたいテーマをはっきりさせた」ことです。
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「学ぶ」というのは、学びにいかなくても、授業を受けなくても、塾や学校に行かなくても、いつでもどこでもできます。
そんなこと、「嫌いなこと」にはできません。古田先生は何度も話されていました。
「嫌いなことでは世界一にはなれない。時間は有限。好きなことをとことんやれ」
もっといろいろ考え、
「学びたいこと」については、どんどん本やインターネットを見て吸収し、
実際に手を動かして計算したり、作ったり、そしてまた考えて、を続けてやってもらえたら、
と思います。
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そして、学校で学ぶことについては、次のように話されていました。
・「大学でロボットの授業があったが、小学校時代に本で読んで知っていたことばかりだった。何歳でも、いつでもできることがある。待っていちゃいけない」
・「『何かを変えたい』と思ったら、そのことを決めるリーダーになれ。最終的には一番偉い人になれ。そのためには、学歴や成績、『博士』が必要になる。勉強はそのためにも必要」
・「『自分が思う正しいこと、望む世界』のためには、『社会を変える』ことが、かならずある。『やりたいこと』のためには、『社会を変える』は必ずついてくる」
古田先生のことばを補足説明します。
古田先生は、高専の生徒さんの発表を楽しそうに聞き、質問をされていました。
けれど、「ロボットをするなら、専門だけを学べる高専がいいよ」とは話されていません。
むしろ、高専の生徒さんが中学校時代の話で「サッカー部とロボプロの教室の両立ができなくて、ロボプロを選んだ」と話されたとき、その判断を否定されなかったですが、「やりたいことは何としてでも両立できるように考えてやった方がいい」とコメントされていました。
古田先生の経験として、高校から大学まで下宿して生活費をアルバイトで稼ぎながら学校に行っていて、いくつものやりたいことを同時にされていたからです。
さらに大学時代、ひと冬に80日スキー(東北のスキー場)に行っていたそうです。
もちろん、「やりたいことのためには学歴や成績は絶対に必要」ですから。
「何かのために、別のものをあきらめる」ことはもちろんありますが、
あきらめる前にとことんまで工夫して、「やりたいことをあきらめない」姿勢が大切です。
古田先生は、小学校時代からロボットの本を読んでいたわけだから、
「何歳でもできることがある」と話されました。
「ロボットについて学びたい」というなら、ロボット教室の時間以外に、何の本を読んでどんな勉強をしていますか?
「社会を変える」ことが古田先生の柱になっているので、古田先生自身のことをロボット・エンジニア(技術者)とは言わず、「社会をクリエイトする人」「社会をデザインする人」と話されていたのが印象に残っています。
会場からの質問への回答を最後に記します。
「AIを恐れる必要はない。他人と比べる必要もない。自分の中にあって、他人にないものを出せばよい。自分のオリジナリティをつきつめてほしい」
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