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「がんばったらなれるだろう結果」だけを「何もしないで夢見」ている人へ

category : 勉強する, 人生を考える 2020.9.6 
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 ロボット教室に通ってきているある生徒にあてて書いた手紙です。
 読み直してみると、ほかの生徒にも、あてはまりそうです。
 個人情報にかかわることは消して、文章をまとめました。
 ご覧ください。

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 最初に書いておきます。
 君が責任を持って「よしこれでやってみよう」と、行動すること、
 その結果を「こうなったんだ」と、やったことの意味と関連付けて考えること、
 それをしなかったら、学んだことになりません。

 君の知らない世界で勝手に起こったことになります。

 知らない世界で起こったことは覚えませんし、記憶に残りません。今の状況です。
 そうしないと、学校でもそうですが、『何が何でもすべて覚えなきゃならない』になります。大変です。
 逆に、そのように行動したら、身につきます。知らないうちに覚えています。「勉強しよう」と思わなくてもできます。
 「勉強する」って、こういう行動をすることです。訳が分からないことを丸暗記することではありません。

~~~~~~

 「何をしたらいいですか?」
 「この通りしたらいいですか?」
 という質問をよくしますね。
 やってみて、
 「こんなんなったけれど、いいですか?」
 という質問もしますね。

 これは、どんな気持ち、心境、怖れからでしょうか?

 考えてみてください。
 「テキストを読んでその通りやりましょう。やってみておかしなところがあったら、教えて。『うまくいかんかった』だけだとわからないので、どのように判断して、何をどのようにやったか教えて」

 と言っています。
 テキストを読んで、その通りやっていたら、不要な質問だと思いませんか?

 「聞かぬは一生の恥、聞くは一瞬の恥」と言います。けれど、
 このレベルの質問は、質問しようとするエネルギーも、質問するまで待つ時間も、君にとって無駄だと思いませんか?

 だからなぜ、こんな無駄なことをするのか、教えてほしいのです。

 わざわざこんな無駄なことをする理由を考えてしまいます。
 可能性をいくつか考えました。

~~~~~~

①いつもその場しのぎ(とりあえずうまくいったらそれでいい)
 ロボット教室の1年目は、比較的内容は簡単だったから、考えなくても、覚えていなくても、ちょっとした勘で、「正解のロボットの動き」をさせることができた。
 その時は君が、「自分で答えを出す」のが目的じゃなく、「テキストの問いにあったロボットの動きをさせる」のが目的になっていたから、考えることがなかった。
 ロボット教室での学び方を練習するいい機会だったのに、「結果が出たからいいじゃん」と、何もやらなかった。例えば、わからなかったら、そのページ、前のページ、これまでやってきたことを、テキストをさかのぼって調べるなど。
 だから、使った技術だけでなく、やったことさえ覚えていない。
 同じことを、学校の勉強でも小学校1年生からやってきていませんか?

②手抜き
 忘れやすいなら、それをカバーする方法の例をいくつも若狭から提案した。君に合う方法は、君にしかわからないから。
 でも君は、その場ではやってみるが、次回以降も続けて自分の手を動かして試そうと何もしない。
 代わりの方法を自分で考え出そうともしない。
 次に提案されるのを待っている。「提案がないのは相手のせい」?

③小さいときに、考えて、やったことをひどく怒られた
 小さいとき、君が自分で考えて行動したことをムチャクチャ怒られて、それがきっかけで、「臆病になった」「自分の考えを探すことをやめた」。
 覚えていないかもしれないけれど。


④プライドが高いから、失敗したくない

 とにかく失敗したくない。
 言われたとおりにやったら、失敗しないだろうから、言われたとおりにする。
 「考えろ」は、指示じゃない。考えたことは失敗するかもしれないから、考えない。絶対に考えない。自分の考えを出さない。
 とにかく、例でも、見本でも何でも、「言われたことを、言われたとおりにする」。
 ただそれだけ。

⑤「がんばったらなれるだろう結果」だけを「何もしないで夢見」ている
 「こうなりたい」と思っていても、「何もしない」。
 「これをやったらいいよ」と言われても、「何もしない」。
 理由は、「僕は小中学生だから、わからない。できなくても当然」。
 でも、なりたい。
 「何をやったらいいか、思いつかないのだったら、今、こういうことをやってみては?できることだよ」と提案しても、すべて却下している。「部活や塾で忙しいから」。
 どないせい、ちゅうねん。

~~~~~~

 どれでしょうか?ほかにあるかもしれません。
 どれにしても、今の自分に意味のある行動でしょうか?それは「得」ですか?
 ①②③④⑤のどれも、今の君にとっては、バカバカしい、役に立たない理由じゃないですか?

 これを、自分の中で、もしかすると気づいていないかもしれません。

 自分の心が勝手にしていることに「気づくこと」が大事です。

 気づいたら、「まずこれをやってみよう」と、どんなことでもいいです。今の自分に合った方法でとても小さなことからはじめましょう。

 君が、自分の意志で「よしこれでやってみよう」と、行動すること、
 その結果を「こうなったんだ」と、やったことの意味と関連付けて考えること、

 これを繰り返してください。

 思いは行動に現れます。
 もし、これができないのだったら、「好きなことではない」「やりたいことではない」と、周りから思われます。
 少なくとも、僕はそう判断します。
 ①~⑤が理由だったら、「そんなの捨ててしまえ」と考えます。
 「がんばったらなれるだろう結果」だけを「何もしないで夢見る」のではなくて、
何になりたいとか考えてないけれど、「何か知らんけどやっている」ことが、
とても大事です。

 力になれることがあれば、お知らせください。
 一緒に考えましょう。
 自分で決めることやね。

学びラボ ロボット教室 若狭 喜弘

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余談
 まったくの余談です。
 ロボット教室に来る生徒の中には、組み立てて、動いて遊べるのだけに関心がある生徒がいます。
 もしくは、ロボット教室に来て、いすに座って授業を受けただけで、ロボットづくりができるようになれる、と思っている生徒がいます。
 自分の頭で考えることをしなければ、言われたとおりに組み立てることしかできません。(上司からの指示通りに。取扱説明書の通りに)
 僕が想像する、そういう人の将来は、

①ロボット工場のラインでネジ止めする人・・・工場のロボットに置き換えられる
②プラモデルのレベルで作る人・・・・・・・・お金を払うだけの消費者

 そういう人生を受け入れるのであれば、それでもいいでしょう。

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