物理学の研究者の話なので、難しいかもしれないけれど、
最近私が繰り返し書いている
『考えろ!』
『自分の発想で創り出せ!』
の出発点の話がここにある。
この本は、新聞の書評で紹介されていた。
その中に、
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物理学は自然科学のなかでも、もっとも高度に進んだ分野だ。その最大の理由は、数学による記述が驚くほど有効だからである。のみならず、不思議なことに根源的物理法則はただ難解で複雑なだけでなく、ある種の「美しさ」を備えた数学で書かれているらしい。
それがなぜかはわからない。この世界の振る舞いが、完全に数学で書き尽くせる保証はないし、ましてやそれが人間の美的感覚と一致しているのは奇妙だ。
(リンク先より引用)
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特にこれ
『数学による記述が驚くほど有効』
ここに書かれてある文章を読んで、
物理や数学に惹かれた理由を思い出した。
「数学は必ず答えが出るからいい」という人もいるが、私は違う。
複雑そうに思えることも、数式に書けるし、
「原理がわかって数式に書いたら、未来の予測も過去の様子もわかる」
というのにかなり惹かれたのだった。
恣意的にその場その場で答えが違う人間関係、
条件を言わないで自分が望むことを理解するよう望む人間関係
などに疲れていたのだろう。
あくまでも僕自身の感覚の話だが、
「僕が今かかわっていることは、原理がわかれば簡単な表現ができる」
と思っている。
つまり、「自然の原理」がわかったら、全部わかる。
例えば、野球のバッターが打った球がどこに飛んでいくかは、
ボールの速さ、バットとの当たり方がわかれば、わかるんだよ。
宇宙船から帰ってくる帰還船がどこに落ちるか、計算できるんだよ。
山勘だと、場合の数が多くなると、選択肢を考えるのも嫌になる。
それが、順番に考えたら、計算したらでてくるんだよ。
これはすごいこと。
ここまで科学が発展してきて、
計算したらわかるのに、
ほかの人はもう計算してわかっているのに、
適当にやって、最後は「わからん」と投げ出すのはなんてこと!
「計算したらわかることだったら、計算しようよ」
この「計算する能力」のことを『科学リテラシー』という。
というだけなんだけれど、伝わってほしいなあ。
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