うちのロボット教室は、進学塾ではないので、入塾テストはありません。ロボットやプログラミングがはじめての人にテストしようがありません。私がぜひ伝えたいと大事に思っていることを受け取ってもらえる人かどうか、ペーパーテストでは測れません。
その分、体験会の場でロボット教室のおもしろさを伝えると同時に、勘違いしないように、ごまかせると思わないように、実際の姿を半ば脅すようにお話ししています。
生徒のうち研究や仕事でロボットを作る人になれる人は一握りでしょう。そうでない人にとっても、意味のある時間と場を提供しようと教室を開いています。
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ある生徒の行動が、私の気に障って、心がザワザワすることがあります。
生徒や他人に、ダメなところ、気になるところを指示して変わるのであればなんぼでも言うけれど、
「指示して変えた」ところで、それは言った人の思い通りに変えさせただけです。
本人にとって意味があって、唯一効果があるのは、自分で気づいて考え方や行動を変えたときだけです。一つ一つ考えて行動した経験の積み重ねが、「自立した考え」をするようになる基本になります。
だから、大人はどれだけ言わないか、言うのを我慢するかです。
学校や親子関係では、大人が「正しいこと」を言いすぎていて、子供が自分で考えなくなっているように感じます。大人は、反論できないよう圧力をかけたり、反論しようがない正しいことを言いがちです。
すると、
・その目をどのようにかいくぐるか、ズルできるか考える。
・怒られなかったらセーフ。
・反省している演技が上手になる。
・気に食わないことを言われたら無視するようになる。
といったことになっているようです。
でも子供は、誤解しています。「それが違うんだ。その大人もやり方が間違っているんだ。君のことを考えてのことではあるけれど。大人も自分から気付くやり方を、自分が子供の時の大人からしてもらった経験がないので、わからないんだ」と理解してもらいたいのです。
大多数の人にとって、
大人も、「あなたにとって一番大事なことは?」と質問され、考えたことがありません。
子供も、質問されるときは大人が期待する忖度した答えを求められますし、本当に心のままに正直に答えても、尊重されないことも多くあります。
そうして不信になり、目の前のことや与えられた課題をこなすだけになり、「一番大事なこと」を考える機会がなくなっていきます。
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だから、うちのロボット教室では、大事なことに絞ってお伝えしています。(それでも数が多かったらごめんなさい)
そして、
①「絶対に守ってほしいこと」「間違えては困るお知らせ」
②「絶対じゃないけれど気になったこと」
③「行動の選択肢を増やす」「ロボットづくりに関係する情報」
のレベルに分けて言い方も変えています。
学校や家では、禁止のことが多いです。何でもかんでも禁止にしがちです。
うちのロボット教室では違います。
学校や家では、学校や家の人が基準を決めて、できなかったら規則違反として厳しく取り締まります。
うちのロボット教室では違います。
けっこうゆるい言い方しかしません。
それは、生徒のみんなが自分で決めて行動する、自主性に任せているからです。
うまくいかないとか、わからないとか、壊れたとかは、全部みんな個人の責任です。
少し上に書いたように、「どうやってズルするか?」と考えたら、やりたい放題です。
自分が「やりたいこと」として、うちのロボット教室に来ていて、「ズルする」って意味がわかりません。
もし、心当たりがある人は、考えをチェンジしてください。
(学びラボ 若狭 喜弘)
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