先日ニュースになったことです。
『2020年4月4日に当時4歳の少年が、ヨコエビの新種を発見』しました。
新種と断定するには、博物館の研究者も協力して、その研究者が論文にすることまでが必要でした。
もちろん、その研究者の
「今まで報告があった種類とは異なる」
ことを証明するための調査が必要でした。
一方で、このヨコエビの場合は、
「なんか見たことないのがいるよ」
という、現地で見た瞬間にそう感じる『センサー』といったものも必要でした。
生物の場合は、本当に一期一会で、
言葉で言ってもダメで、「信用して」と言ってもダメで、写真だけでもダメ。
実物を取ってこないといけないのです。
このために「理科」や「科学」といったものがあります。
「そんなの当たり前やん」
という中に、実は新しい発見があります。
そのために勉強の仕方を練習して、勉強するのです。
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私の開発した有機養液栽培はあまりに簡単すぎて、学生の中には、これが140年以上誰も成功しなかったとは信じがたく、「なんだ、そんな簡単な方法ならさっさと試しゃよかったのに」という感想を述べるのもいた。
(過去をなぞり、前提を変えてみる
https://note.com/shinshinohara/n/n179953601b33 より引用)
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これが【科学】の実際です。
わかっていること、正解を覚えるのが理科ではなく、
「え、なんでこんなこと今まで誰も思いつかなかったの?」
と言われることを見つけるのが科学です。
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どうしても学校の理科の授業では、過去のすばらしい科学者の方々が発見したことを知って、覚えることがゴールと生徒からは思われがちです。
実際は、それを身の周りのことに使えるようにして、
宇宙とか細胞とかの日常生活では目に見えないレベルのものに使える技術を身につけるのが、学校の勉強です。
で、それは何のためにやるかというと、
「今までの人は、何をやって、何をやってこなかったのかを知る」
もっとベースの話でいうと、
「やってきたことが、『科学的に正しいやり方だったか』どうかを判断する知識と基準を持つ」
ために勉強するのです。
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※そういえば、カブトムシって、日本では普通にいるありふれた昆虫だけれど、
あまり論文になっていなくて、海外の研究者が最初の報告者だったそうです。
昆虫を研究していた人、昆虫好きだった人はとても悔しかっただろうなあ。
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