> オーケストラの団員になる、ソリストになる、学校の先生になる….
> 音楽家として食っていく・生きていくうえで、
> 標準的な音楽教育の場で前提になる将来イメージはごく限られています。
>
> しかし、現実にはそのいずれにも分類されない音楽家や、
> いろいろな仕事を組み合わせて真の自己実現をしている音楽家で
> ちゃんと食べていけている音楽家、
> さらには経済的にかなり成功している音楽家がたくさんいるのです。
ロボット教室に来ている人で、
「このまま習っていたら、ロボット研究者になれる」
と考えている人はいないと思う。
「習う」
と言っている時点でダメ。
習ってできることは、ただ 「組み立てること」 だけ。
それが目標で、おもしろいと思うのであればかまわないが。
~~~~~~~
引用した文章は、
音楽大学などに入った人の話。
それでも、全員がコンサートホールを満席にするプロの演奏家になれるか、というとそんなことはない。
がんばって、募集があったら、空いている席を取りに行くのだろうが。
でも、「音楽が好き」
と言ってもいろいろある。
自分が演奏するのが好きだったり、
自分の音色が好きだったり、
アンサンブルが好きだったり、
音の海に埋もれるのが好きだったり、
ハーモニーの中の不協和音を聞くのが好きだったり、
演奏後のみんなの顔を見るのが好きだったり、
新しい楽譜を渡されるのが好きだったり、
一つの曲をとことん探求するのが好きだったり。
それらによって、自分が生きる道は、切り開いていける。
たとえば、
KBS京都ラジオ「サウンド版ハンケイ500m」
https://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/500/
というラジオ番組が、2018年10月からはじまった。
(これからは推測の話)
ミュージシャンの原田博之さんは、おそらくコンサートやライブだけで食べていきたかったのだと思う。
けれど、
「ちょっと兄ちゃん。うちのテーマソングつくってみてや」
と言われて、その人の話をいろいろ聞いて曲を作ったら、
えらく気に入られて、他からも依頼が来るようになった。
んじゃないかな【推測】、と思っています。
こんなミュージシャンの進路もあるのです。
~~~~~~~
大人ってさあ、
「公務員」とか「先生」とか、
わかりやすいカテゴリーの仕事だとまだ理解してくれるけれど、
自分がやりたいことが、そういうカテゴリーにないことも多い。
そんな仕事があるかどうかさえわからないことも多い。
そんな時には、
『自分で仕事をつくれ!!』
なんだなあ。
すでに社会にあるものから、自分ができるものを選ぶんじゃなくて、
自分の中にあることを、
必死になって絞り出して、
「こんなん出ましたけれど、どうですか?」
ってやることが大事なんだよ。
ロボプロの総監修の古田貴之先生も、
「ロボットをやりたい」
とは言っただろけれど、
「そんな仕事はない」と言われたんじゃないかな。
ロボットを研究開発するにはお金もかかるしね。
腹が減ったら食事をしたいし、住む家も欲しいし。
君たちがどこまでロボットを好きなのか、
ロボットのどういうところが自分のフィーリングと合っているのか、
それを考えはじめた方がいいよ。
応援、協力は精一杯するけれど、
「教えてもらったらできるようになる」
のは、本当の最初の一歩。
まあ、学校や社会はそれ以上考えさせてくれないから、
そこでとどまっていてもいいけれど、
もうちょっと考えてみないか?
comment closed